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挑戦ーマカルー・アラウンド④ 2014/12/2 ヌルムガオンへ [マカルーからシェルパニ・コル]

12月2日(水) ヌルムガオンへ

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快晴の朝を迎える。清々しい。今日は本来のルートを外れてガイドダワさんの故郷に立ち寄ることになっている。セドゥワから4時間の行程らしい。キャンプサイトの真上に続くトレイルがタシガオンに行くプロパーコースだが、キャンプサイトの左手をトラバースするように向かう。

今回のチームを紹介しよう。ダワさんとサブ・ガイドでカメラポーターのヌルブ君、彼はダワさんと同じ故郷のクライミングガイド(ピークハンのサポートもできる技量を持っている)、まだ20代半ばでお子さんもいる。彼の活動の中心はインド・ベンガル州のダージリンで、今回ダワさんがわざわざ呼び寄せた。その理由は単にカメラポーターとして適任と言うことではなく、シェルパニコルから先の難ルートでの高度なサポートのためだ。見るからにマッチョなタフな青年だ。
料理は名コックのドルチさん、ドルチさんとは4回目の同行になる。他にはプルチエ君と何回も一緒したダワさん(ダワはシェルパ族では大勢の人の名前になる日本で言えば太郎みたいに)だ。プルチエ君は小柄だがタフで若干の日本語を話せる陽気な青年だ。ドルチさんが一人前にするために日本語を教えたり、料理の手解きをしている。ドルチさんが子飼いとして期待している青年だ。ダワさんはバーナーと燃料担当。それ以外のポーターとはやり取りをすることもなく名前を交換することもないので記憶していないが、一人はヌルブ君の推薦があった強者の青年一人を除いて多くはダワさんの親戚や同郷の人だ。

8時過ぎに出発してしばらくはなだらかな下りになる。8時半にはムルガオン(760m)、700m強下ってしまったことになる。冬とはいえ快晴のもとでは汗が出るほど暑い。ムルガオンはライ族の集落で、農耕に相応しい土地が広がっていて、すでにジャガイモの新芽がのぞきはじめていた。

ここのトレイルはトレッカーが歩くと言うよりは地元住民の生活道路として整備されている。丁度学校が始まる時間でセドゥワにある学校を目指して歩いてくる子供達と行き交う。私に特別好奇心を持つ訳でなくさり気なく過ぎ去っていた。
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ここからヌルムガオン(1310m)は登りになる。ウンシン、そしてバンチェのガオンが前方視界に入る。大きな岩があちこちに屹立していて、ヒマラヤでは珍しい光景だ。ここからはシェルパ族の集落になる。右手からしっかりした道が合流する。それはロバ隊のキャラバン道になっている。

さっき見えたガオンには向かわずに我々は右手上に向かう。

しばらく行くとリンガランという廃村を通過する。今では棚田の跡らしき痕跡が残っているだけだ。確かに辛うじて農耕は可能に思えるが、家族を支えるほどの農作は難しいのだろう。おそらく富の格差が歴然としてきた今日では豊かさを求めて棄村するのは必然なのかもしれない。
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コグランダンダ(峠)に着く。はじめてマニウオールがあった。ここまでは部族がミックスしていたのでブッディストの象徴であるマニはなかった。マニがあるのはまさにシェルパ族の世界に入ったことを示す。

12時最後の急登をつめると前方にヌルムガオン(1310m)が見える。左下がりの緩やかな傾斜地には家が点在し、収穫後の棚田が続いている。
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その中の一つがダワさんの実家だ。実家は母親とお兄さん家族(お嫁さんと次男、長女)が住んでいる。実は長男のジャンブはカトマンドゥに出てダワさんと一緒に生活しポーターをしている。前回のトレッキングでは一緒した知り合いだ。
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ダワさんが帰ってきたことを知った大勢の知り合いが次から次と訪ねてくる。夜になると大宴会になる。長女があわを粉に挽き、火に掛けた鍋に入れて繰り返し水を入れながら捏ねる。徐々に粘度を増していく。火が通った頃合いで取り出し、それを団子状にしてそれを一人ひとりに配る。それをタレにつけて食べる。決してご馳走とは思えないがこれが伝統的な習慣のようだ。
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