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挑戦ーマカルー・アラウンド③ 2014/11/30~12/1 ヌムそしてセドゥワへ [マカルーからシェルパニ・コル]

11月30日(日) ヌムへ
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ロッジの名前が「miss you hotel」だった(笑)。カンダバリはネワール人が多数派でそれ以外にはライ族、チェトリ族、若干のシェルパ族で構成された都会だ。8時前にチャーターしたジープが来た。乗り込むとすぐにカンマニベンジョンを通過する。そこでポーター達と合流する。大量の荷物もあるのでもう一台のジープをチャーターし、最終的に何人のチームになるのか分からないがここでは10名が乗り込んだ。

9時にチェンクタダンダを通過。天気が良ければここからマカルーを望めるのだが、今日は残念ながら雲の中だ。しばらく行くとマカルーのピークが雲を突き破って覗いてくれた。左手に見える白い山はチョモラン(7200m)だ。
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9時15分チチラ(1980m)のガオンに着く。カンダバリから山に向かうとグルン族の集落が続くが、このガオンではシェルパ族の世界に変わっている。チララでは警察の検問がある。何も問題なく通過する。
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9時半クワパニを通過。整備された道路もだんだん悪路になる。右に左に、そして前に後ろにと頭が揺さぶられる。最初は首のマッサージ代わりと堪えられたが、徐々に不機嫌になっていく。
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10時にスケパトル、バッティーでチャイを飲み一息入れる。ここはグルン族のガオンで右手の斜面を降りるとガオンの家並みがあるらしいが視界には入らない。マカルーの本峰の全貌が一瞬見えたが、すぐに雲間に隠れる。

デオラリ(2104m)の峠を越して緩やかに下っていく。10時15分にはシェルパ族のガオン、ムレに入る。もうヌム(1560m)は近い。11時にはヌムの家並みが視界に入り、すぐに集落の道に入る。運転を間違えると家の軒先に当たるのではとハラハラする。急に広い広場にでた。さらに先に進んだ左手のロッジが今日の宿泊場所になる。ヌムはグルン族中心のガオンで、車の行き来ができる終着地であり、この一帯の集散地でもある。

当地のグルン族は伝統的な服装、習慣を守っているアンナプルナ地方の人とは違ってごく普通の服装だ。それとカンダバリから当地までで出会ったライ族の習慣は珍しい。ライ族のご婦人とりわけ老婦人は鼻輪を付けている。
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ヌムの広場で今回のトレッキングに持参する食料、ギアの最終点検、そしてポーターに持って貰う荷物の仕分けなど、ドルチさんをリーダーに大わらわ。日差しも強く、とても12月とは思えない陽気だ。
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夕方にはさらに2人のポーターが加わった。二人はダワさんの故郷ヌルムガオンから駆けつけたダワさんのお兄さんと知り合いだ。

宿泊するロッジのご主人は流暢な日本語を話す御仁。どこで覚えたのかと聞くと、実は日本の工場に出稼ぎに行っていたそうだ。トヨタの関連工場で5年近く働らいていたので、日本のことにも精通している。こんな奥地で日本語を話せる人、日本に行った経験のある人と出会うとはびっくりした。

12月1日(月) セドゥワへ
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今朝はうってかわって気持ちいい快晴になった。ロッジの前では子供達が大勢遊んでいる。少子化の日本の地方と比較して羨ましい限りだ。北側に目を向けると左手に白い三角錐の山、ネパウ(6809m)が美しい。 この山は仏教徒にとっての神聖な山で入山禁止になっている。そこから右手に目を移すとこれから進むマカルーに通じるトレイルだ。
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今日は一気にオルンコーラまで下り、対岸にあるセドゥワ(1500m)まで登り返すタフな一日。7時半に出発。ロッジの裏手にある道を下る。車の通れるような道をしばらく行って、すぐに右手のトレッキングトレイルに曲がる。標高差約800mの下り、登りのトレイルだ。4人のスエーデン人トレッカーが追い越していく。いつもながら白人のタフさには脱帽だ。彼らはカンチェンジュンガから当地経由でオルンコーラを下ってカンダバリに向かうという話だった。そのルートは難易度が高いらしい。
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右手眼下には農耕地が広がる。刈り取られたあとの棚田が黄色に輝き美しい。日本の棚田とは比較にならないスケールだ。右手上を見上げるとセドゥワの集落が望める。九十九折りの急坂をどんどん降りること1時間45分だっただろうか、9時40分オルンコーラに架かる吊り橋(680m)を渡る。幸い下りは日影なので汗をかくこともなく降りる。
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今度はセドゥワまでの急登だ。森林地帯を登りしばらくすると棚田が続く。急登になったので10時にチョウタラで一息入れて先を急ぐ。10時半ライ族のガオン、ムンブンバに着き、早昼飯となる。一軒の農家がバッティーも経営している。ドルチさんの手の込んだ昼飯だ。
かなり時間が掛かるのでそのあたりを散策する。納屋の前には見事なバナナが実っている。ダワさんがもぎ取って「どうぞ」と差し出してくれた。当然あとで代金を支払っていたが。バナナは蒸し暑い熱帯の果実と決め込んでいたので、味は期待せずに口に入れた。ところがここのバナナはサイズが大きい上にしっかりした甘みとその甘みを強調する酸味があってとても美味しかった。ネパールの市街地ではモンキーバナナかインド産のバナナで、収穫後時間が経ったものが普通なので味に明らかな違いがある。思いがけない上等な味に感激ひとしおだった。
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バナナを昼前に食べてしまったので肝心の昼飯が食べられるだろうか不安になる。

ふと気がつくとポーターの一人は裸足で歩いている。痛そうな岩の上でも靴を履いていると錯覚するように歩いていく。ダワさんに聞くと自分たちは小さい頃は雪の上でも素足で歩いていましたとのこと。

12時50分昼飯を終えて出発する。急登の連続なので小休止を入れながらビスターレ(ゆっくりと)で先を進む。1時10分にはライ族のガオン、シュッテムに着く。急登が続き喘ぎ喘ぎ登る。この斜面は思いっきり太陽を浴びてしまうので12月とは言っても汗だくになってしまう。2時半セドゥワの集落に入る。傾斜地にあるガオンで、急坂を登っていくとキャンプサイトに着く。ここは広いキャンプサイトだ。20張り以上のテントは張れるだろうか。オンシーズンではテントの花盛りになるが、この季節はオフシーズンなので我々以外には誰もいない。
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セドゥワはもともとはライ族のガオンだったのが、奥地からシェルパ族が移り住んで今では他民族のミックスになっているらしい。ライ族とシェルパ族では信仰宗教が違うのだがブッディストとヒンドゥー教徒は共存して平和な社会を作っている。諍いは一切ない。
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