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アッパードルパ(ドルポ)トレッキング  5ジョムソン→エクロバッティへ [秘境アッパードルパのトレッキング]

7月29日羽田0時30分BKKに向けて出発する。いつもの通りBKKでのトランジットを経てその日の午後12時25分KTMに到着する。順調に入国もし荷物も何のトラブルもなく手にしてガイドのダワさんが待っているはずの外に出るが見あたらない。途方に暮れて20分以上待つ。立ちん坊をしていると次から次と声が掛かる。タクシーは?ホテルは?友人を待っているので、と振り払う。そのうちにようやくダワさんが慌てふためいて近づいてきた。いつもならタクシーを使うのだが、友人が車を出してくれたと言うことで、もしかしたら時間調整に戸惑ったのだろう。詮索はすまい。ただいつもにないことがあるともしかしたら日を勘違いしているのではと不安になっていた。

ダワさんからはUpper Dolpaへのパーミッションで苦労話を聞いた。2人以上が前提条件なので実際に行くかどうかは別としてもう一人の相棒を準備しなければならない。たまたま直前までダワさんがガイドで同行していた日本人にその役割をお願いしたとのこと。
*ドルパはドルポとも呼ばれている地方だが、ドルパはチベット語でドルポはネパール語。ここからはドルパで統一して呼称する。

結局その彼は出発前に急病で急遽帰国の途についてしまった、と言うシナリオだ。Upper Dolpaへの入山料は他地区に比べて高額な上に二人分を支払うわけだから懐が痛むのはやむを得ない。因みにUpper Dolpaが500ドル、Lower Dolpaが20ドルの二人分だ。
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入域にはジョムソンから入るルートとジュファールないしはジュムラから入るのが普通らしい。しかし今夏はジュファールの飛行場が工事中と言うことで入域するトレッカーはかなり減少しているようだ。それでも入域するトレッカーはへりを使って現地入りするケースがある。私個人では負担に耐えられない金額なので考慮外だ。

ジュファールの工事の進捗が不透明ではあるが、辿り着く頃にはひょっとしたらという一縷の希望を託してジョムソンを出発地にジュファールを目指す日程にする。それは同時に河口慧海僧が明治時代にチベット入りをしたルートに一部被る事も理由だった。

7月31日(水)
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翌日にはポカラまで飛行機で飛ぶ。ポカラではレークサイドにあるホテル「ランドマーク」に泊まる。このホテルは一流だ。伝統的なネパール建築でバスタブのある部屋に通される。夏場はシーズンオフでもあり、さすがのポカラも閑散としているが、この数年中国人の進出がめざましく、町を闊歩しているのは中国人か韓国人。以前に我が物顔で闊歩していた日本人の陰はほとんど失せてしまった。

ここでカメラポーターのラクパさんと合流する。彼はダワさんの奥さんのお姉さんのご主人。ダワさんはドルパ地方は初めてなのでドルパ地方の経験豊富なラクパさんのサポートを依頼したそうだ。
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明日はジョムソンまで飛行機になるのだが、この路線は天気の影響を受けてしばしばキャンセルになる路線だ。今までに2回チャレンジしているがいずれもキャンセルだった。だからキャンセルも想定の上スケジュールを考えなければならない。その翌日の見通し如何ではキャンセルを前提に、寸断されている道をバスで向かうことも想定する必要がある。飛行機だと30分もかからないのに車だと道が寸断されて何回も下りて歩かなければならないし、途中タトパニで一泊しなければならない。

8月1日(木)
ポカラとジョムソンの気象条件は飛行可能であったのだが、途中の気流が悪く結局は10時にはキャンセルとなってしまった。早い時間のキャンセルだが、カリカンダキ・コーラに沿って昼前から夕方まで強風が吹き上げるので天気如何に関わらずフライトは困難になる事情があるからだ。この先が賭になる。結局ダワさんの読みは明日飛べないリスクを勘案して確実に明日にはジョムソン入りが可能な車での移動を選択した。ちょうどムスタングに向かうフランス人8人のトレッカーがいたので彼らと合同してバスをチャーターする事になる。
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タトパニ(熱いお湯=温泉を意味する)に5時に到着。今日は当地泊まりで翌日ジョムソンに向かう。タトパニはバスが開通するまではトレッカーや交易商の宿泊場所として賑わっていたが、道路が開通してからは閑散としている。タトパニには地名の理由になっている河原にプール状の温泉があるのだが、興ざめするような温泉で今回はパスだ。以前トレッキングの帰路にこの温泉で汗を流したことがあるが、今日はまだそんな気分にはなっていない。
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走ってみて道路の傷み方は尋常ではない。跡形もなく流されたところもあり、今年の冬のハイシーズンに修復が間に合うのか心配だ。

8月2日(金)
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7時に出発。タトパニから先は狭い峡谷から広い河原が広がる明るい世界。それでも何カ所か道路が崩壊して歩かされる。1時にジョムソン(2720M)に着く。
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ここで先発していたコックさん、ドルチさんと再会する。彼とはダウラギリサーキットの際に素晴らしい料理を作ってくれた相棒だ。彼はダワさんと父親同士が兄弟だ。他にキッチンボーイ2人、ポーター3人と合流する。ようやく全員の顔合わせになる。キッチンボーイのダワさん(ガイドのダワさんとは別人)と一緒するのも2度目。もう一人がヌルさん。ポーターは3人とも青年達だ。21才と19才が二人。全員ダワさんの故郷(マカルー)に地縁があり、ポーターの一人もダワさんの兄の子供。全員気心の知れたチームだ。ジョムソンでドルチさんの手料理の昼飯を済ませて早速出発する。
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カリカンダキに沿って遡上する。ジョムソンを出て直ぐに右岸から左岸に吊り橋を渡る。ムスタングからの大河は広い河原を走っている。負担にならない程度の登りでエクロバッティ(2740M)を目指す。途中右手からのコーラが増水で徒渉も難しい。それを幸いと農業用のトラクターが待機している。ダワさんが全員の料金を支払い乗り込む。
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さらにしばらく歩いて4時15分にエクロバッティに着く。その手前には右岸に渡る吊り橋があった。翌日その橋を渡っていよいよ本格的なトレッキングが始まる。日中は汗ばむような暑さだったが、上流に向かって強風も吹き、気温も下がって肌寒いぐらい。取り敢えず今日は良い天気だった。
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