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再度エベレストトレッキング(2012・1015~1113)13 [コンマ・ラからエベレストへ]

2012年10月30日(火)

ショマレ(4010M)へ

ロブチェからショマレには2つのルートがある。トクラからロブチェコーラ沿いに下るルートと尾根をトラバースしてディンボチェ経由で下るルートがある。私たちはロブチェコーラ沿いに一気に下降する予定だ。
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(ダウチェとチョルチェ)
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8時45分出発する。右手にはロブチェ・ピーク・イースト(6090M)が聳え立っている。このピークを目指すクライマーも多くいる。エベレスト一帯ではアイランド・ピーク、メラ・ピークが技術をそれほど要しない、体力さえあればトライできるピークハントピークがあるが、ロブチェは決して簡単ではない。それなりの技術が必要なピークハンティングになる。朝3時頃に出発したクライマーが稜線上を攻めているが辛うじて見える。10時間の行程で上部ではアイス・クライミングになる。
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ここからの眺望は美しい。振り返るとロブチェの奥右手にプモリ(7165M)、リントリン(6713m)、クンブチェ(6639M)、チャンチェ(7583M)、ローラ(6026M)そしてヌプチェ(7864M)が一望出来る。残念ながらここではエベレスト、ローチェは望めない。
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9時にはチョラ・パス(5368M)越えのトレイルと分岐する。このトレイルは当初目指したルートなので、心残りの思いが片隅に残っている。無念の思いを飲み込みながらゾングラを目指すトレッカーを恨めしく見送った。
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そのトレイルはタブチェとロブチェの間にあるチョラ・パスを越えてゴーキョに向かっている。標高はさして高くないが雪上でのトレイルでは多少の緊張が迫るようだ。
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このあたりではイムジャコーラの右岸をおそらく氷河のあった痕跡であるモレーン上を歩く。しばしば話題になっている地球温暖化による氷河の後退だが、多分そう遠くない時期まではこのあたりも氷河が覆っていたたのだろう。ヒマラヤでは氷河の後退と氷河湖の発生が話題になり、この一帯にどのような悪影響が起きるのか研究の対象になっている。
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10時にはチョータラのある場所で一休み。眼下にはトクラ(4620M)のロッジが見える。ここでも氷河の痕跡のモレーンが残っている。そこから一気に下ると20分でトクラに着く。
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トクラはおそらくクンブ氷河のかつての終着点であったのだろう。エベレスト・トレッキングの要所にあり、大勢のトレッカーが行き交ったいる。そして数軒ある大きなロッジ前では一息入れているトレッカーで座る場所もないくらいだ。ダワさんが探してくれた椅子に座って一息入れる。ここでもホットレモンを注文。
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10時40分に出発する。目の前にはクンブ氷河からの川が流れている。そこに架かる橋を渡って左岸に移る。11時にはこの先でディンボチェを経由するのか、一気にペリチェに向かうルートの分岐点になる。ペリチェに向かうトレイルは強風が吹き荒れることが多く一般的には避けるそうだ。ほとんどのトレッカーは尾根上をトラバースしてディンボチェ経由のトレイルに向かう。
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我々はダワさんの天候見通しもあってペリチェ(4240M)に向かうトレイルに入る。一気にロブチェ・コーラの谷底に向かって下りる。左手の斜面をディンボチェを目指して多くのトレッカーがトラバースしているのが見える。谷間のトレイルは眺望を遮られるので殺風景な景色だ。歩く楽しみは少なく、風が強いとなればもう一つのトレイルを選ぶのは然もありなんといえる。
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すでにほとんどの目的を果たし終えた私達にとっては直接一気に下り、楽な方を選んだ理由が分かった。荒涼とした広がった河原にはカルカがあって、ようやく人里の生活臭を実感した。12時20分にペリチェに到着する。数軒の人家があってロッジもあるが、トクラとは一変して閑散とした世界。トクラの賑わいとは異世界だ。ロッジの庭先で昼食をする。その間トレッカーがその前を誰も通らなかった。じっとしているとさすがに肌寒くなってきた。それに強くはないが風も出てきた。
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1時出発。この一帯は水が秩序無く流れを作るっているので足場を捜しながら先に進む。15分には対岸(右岸)に渡る。平坦な河原沿いを先に進むが、45分頃には右側に展開する斜面をアップダウンを繰り返しながらトラバースをする。しばらく登り返しになりペリチェ・パス(4220M)を通過するとトラバースの下りになる。周囲は完全な放牧地になってヤクが草を食んでいた。
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2時には小さな集落チュトを通過する。左手下からコーラを渡って多くのトレッカーがこちらに向かってくる。彼らはディンボチェからのトレッカーだ。二つのトレイルがここで合流するわけだ。そしてイムジャコーラとロブチェコーラが合流する。ますます生活臭が強いエリアに変わっていく。ヤクカルカが集落の周りに点在する。

イムジャ・コーラに沿ってなだらかな下りがしばらく続き、傾斜地に家並みが絶えない。さらに階段状のトレイルを下りていくとショマレ(4010M)だ。今晩はここで泊まることになる。ロッジの庭先に幕営だ。ロッジの食堂は崖に沿って展望がいい。夕陽を受けて左右から互い違いに谷に向かう尾根がグラデーションになって遠くまで続いていた。ゆっくりチャイを飲んで庭先にいた白馬に餌をやったりしながら夕ご飯を待つ。
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