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ゴンドゴロ・ラからK2⑦ ダルザンパへ(20100804) [ゴンドゴロ・ラからK2へ]

5時過ぎに起床。毎日のことだが、順番を考えながらの荷造りをする。夜中に雨音を立てて降っていたし、今も霧雨が降っているので、雨に備えた準備になる。そろそろ食欲が後退するタイミングだ。何をおいても下痢を避けたい、という思いが強くなるので、これを口にして大丈夫か、神経質になりすぎてしまう。それが食欲後退にもなっているのかもしれない。いつもなら大好きなものもなかなか意欲が沸いてこない。
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6時40分いよいよ出発だ。幸い天気は回復して雨の心配は無くなった。まずはモレーンの上を目指して先に進む。左手に氷河の先端というか最後が眼下に見える。右手には川が流れているが、上流があるわけではなくモレーンから湧き出した氷河からの伏流水のようだ。
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9時過ぎ気がついてみたらモレーンが消えていつの間にか右手の山の斜面に移っていた。後ろを振り返るとビッカーという山が聳えている。すでに3700Mを越えている。しばらく進むとモレーンと山に囲まれた平坦な広がりを通過する。小川が流れている。再びモレーンの上を歩く。この一帯はたくさんの高山植物が咲き誇っている。
右手から流れ込んでいる川を渡るのにちょっと神経を使った。足場になる石が少なく、僅かに頭を擡げている不安定な石伝いの歩行に、ストックでバランスを取りながら渡る。
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10時に先発のポーター、キッチンボーイ達と合流する。モハマダリーさんがポーターリーダー。20人弱のポーターをコントロールするのは大変な仕事だ。今回は二つの集落からの混成部隊で、その上一人一人の個性がぶつかったり、時には荷物が重い、人によっては気に入られて最後まで雇用されたいという思惑などなど、お互いを牽制するような雰囲気もある。それをコントロールするわけだから強いリーダーシップと信頼を持っていないと務まらない。
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ここで昼ご飯だ。キッチンボーイ達が早速ホットオレンジを用意してくれて差し出す。戦後の懐かしい粉末ジュース、普段なら口にしたいとは思えないジュースが美味しく感じられる。

11時過ぎに出発。ここからキャンプまで2時間程度と聞いた。さいわい天気は高曇りで、強い日差しを受けることなく快適な登りを堪能出来る。後方には針状の山マビカが見える。遠くから動物らしき声がもの悲しく聞こえてくる。ガイドはゴートの子供が親を探しているんだよ、と言っていた。
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モレーンから下って氷河に移動する。しばらくは氷河上を歩いたり、モレーンに移動したりのタフな歩きになる。12時半氷河をトラバースして対岸に移る。氷河の上は足跡が残らない、日に日に状況が変化する、それを間違いなく歩くのは現地を熟知していないととても難しい。いつも思うことだが、厳しいトレイルほど道を失うことはないが、特色のない広い場所でトレイルを探すのがどれだけ困難なことか。1時15分キャンプ・サイトのダルザンパ(4150M)に着く。
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しばらく昼寝でゆっくり過ごしていると、聞き慣れた声が耳に入ってきた。テントから出てびっくり。日本語ガイドのファイサルさんがアミンさんと話している。イスラマバードに取り残されて、それから4日目だ。100%彼は来られないものと思い込んでいたので、仰天するやらホッするやら。

このキャンプサイトは二つに分かれている。我々は左手のモレーンの間にある。右手のモレーンの裏側にもキャンプサイトがあり、そこには白人のパーティーがテントを張っている。一組は目の前にあるピークのエクスペディション、もう一組はゴンドゴロラからの下山組がいた。
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カメラポーターのカリームを連れて左手のモレーンに登って写真を撮りに行く。ここはマッシャーブルムからの氷河とゴンドゴロからの氷河が合流している。下からは見えない美しい景観を期待して上がったものの、それほどの景観もなくがっかりだ。カリームには単にポーターとしてカメラを持ってもらうだけでなく、彼にも写真を撮ってもらおうと思った。、それは彼が撮影することに興味を持っていたのと、興味があるだけに撮ってもらうとなかなか良い腕前だった。
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