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ゴンドゴロ・ラからK2⑤ フシェへ(20100802) [ゴンドゴロ・ラからK2へ]

5時半に起床。天気は快晴では無いが晴れだ。食堂で3人の日本人パーティーと出会った。彼らはビアフォー氷河のトレッキングからの帰路。これからイスラマバードに向かうそうだ。昨日のフライトに乗れなかったので今日再チャレンジと言っていた。みんな真っ黒な顔に達成した満足感が表れていた。
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昨晩、今回の山岳ガイドアミンさんと顔を合わせた。イラクのフセイン前大統領をお人好しにしたような顔立ちだ。彼はシムシャール(フンザからフンジュラーブ峠へ向かう途中から右に入る)の出身。山岳ガイドを数多送り出しているエリアだそうだ。メインの仕事はカリマバードでホテルを共同経営しているとか。

7時過ぎになってジープが到着、それに乗り込む。一昨年の時には荷物、ガイド、ポーター全てを満載して向かったのだが、今回は山岳ガイドだけ。荷物も含めポーター達とはフシェで合流する。ということで前回は半身になりながらの窮屈な搭乗であったが、今回はゆったりと乗っていける。

しばらくはインダス川に沿って遡上ししばらく行くと、左折するとアスコーリに向かう分岐点を直進して行く。道は舗装されていて快適だ。

8時20分チャンチェ地区へのチェックポイントで入山証やパスポートの確認があって先に進む。インダスは時には峡谷をなし激流になって流れ、時には広大なゆったりとした流れになり、それを繰り返しながら蕩々と流れている。10時にはカプルーの街に入る。大きな街としては最奥だ。今回、イスラマバード飛行場で搭乗時に出会ったグラム・アリ君は当地の出身だ。彼はイスラマバードの大学で勉強をしている。なかなかの好青年だ。待機している時に彼から声を掛けられて片言の英語で(彼は達者だったが)やり取りをする。その後アドレスを交換していたので今でも連絡をしている関係になった。
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この先では食事を取れる場所がないので、早昼飯となる。右手に坂を上がるとカプルーの市街地、バザールだ。人の行き来で賑わっている。我々は直進してPTDC(Pakistan Tourist Development Company )の経営する小綺麗なホテルでとることになる。道を挟んでインダス川が広く広がったまるで湖のような河岸に面し、傾斜地を利用した瀟洒なホテルだ。高級感のあるホテルだったが、さすがに食事はカレーしか用意出来ないと言うことでちょっと拍子抜けな気分だ。他には客は居ない。
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11時40分昼ご飯を終えてに先に進む。しばらく行くとT字路があって、このまま先に進むとカシミール地域を警戒しているパキスタン軍のキャンプがあり、その先に住む現地人以外は通行出来ないエリアになっている。そのT字路を左折して、いよいよフシェに道をとる。中州にある小さな橋をいくつか渡って、インダスに合流する川の右岸に移り、先に進む。道は徐々に悪路に変わって行く。
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街道筋はパキスタンには珍しく緑が繁茂し、それなりの農業が成り立っている。12時45分マルジェゴンの集落を通過、周りには杏子の木々が繁茂し、そこには橙色の杏子がたわわに実っている。手を伸ばせばいつらでも食べられるのに、当地の人々にとっては珍しくもなく、珍味でもないのだろうか。決して豊かな地方とは思えないのだが。

1時15分カニの集落を通過。対岸にゴンパがあったとつい錯覚したのだが、実はそれはモスクだった。この地方は以前はチベタンがチベット教を信仰していたエリアだったが、現在ほとんどの住民はイスラムに改宗している。その歴史がチベット的な文化(建物)にイスラム教が相乗りしている姿だと分かった。

1時40分眼下にカンデの集落が見える。かなり大きい街だ。さらに右岸から左岸に渡りしばらく行くといよいよフシェの集落に入る。2時20分フシェのキャンプサイトに着く。集落の一角にある空き地が今晩のテント場になる。すでにそこにはキッチンボーイ、ポーター、カメラポーターそして必要な荷物は全て到着済みになっていた。

フシェは3050Mの高地にある人が定住する村としては最奥にある。以前K2トレッキングの際のキッチンボーイがここの出身だった。彼から是非フシェに寄って欲しいと言われていたことを思い出した。とても美しい村だとのことだった。確かにカラコルム特有の乾いた岩と砂の景色とはまるで違う、緑に恵まれたそしてここから8000M弱の美しいマッシャーブルムが見えるのが嬉しい。マッシャーブルムはK1とも言われ、現地語で「美しい山」ということらしい。
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天気も良いので、進行方向前方にそのマッシャーブルムが見える。すでに2人の日本人トレッカーは到着済みで、彼らのガイドとも挨拶をする。達者な日本語を話すガイドだった。高地とはいえ強い日差しに日陰を求めて休みの場所探しに忙しい。
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彼らのポーターも一緒になっているので誰が自分のグループなのか区別が付かなかったが、キッチンボーイとカメラポーターはすぐに紹介されて挨拶を済ませる。キッチンボーイはカプルーからフシェに向かって途中にある集落の出身だそうだ。とてもシャイな穏やかな人だ。3人の子供がいる、稼ぎを求めて今回の参加になったようだ。カメラポーターはフンザの北部にあるススト出身の22才の青年だ。
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