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臨床研修制度見直しの声に反論 [医療]

山形大学の嘉山教授や岩手医大の小川教授を中心にそして医師不足問題への緊急対応含みでその流れに乗ろうとしている舛添大臣は研修期間の短縮、場合によっては廃止を目論んでいる。その背景には地方での医師不足の原因が研修制度導入にあると言うことらしい。ところが現実には研修制度義務化前と義務化後では研修医の分布は東京都で激減し、ほとんどの県で増えている。研修医が都会に集中した結果が地方医師の不足の原因という彼らの主張は事実を歪曲した自己目的的な主張に他ならない。(彼らの主張の背景には大学での研修受講者が激減したと言うことだ。)

博士志向から、臨床医としての力量アップが昨今の医学生の願望になっている。国民から期待される医師を考える時、それは本道に戻ろうとする明るい話。その彼らが居心地がいいはずの卒業大学を捨てて市中の病院を選ぶのは何故だろう。教える意欲のない大学人、受け入れ体制の欠如、サブ・スペシャリティーだけが関心事、そして症例経験も少ないとなれば当然に市中の病院を選ぶのは必然ではないか。

大学人が自分の足元の脆弱性を自覚することなく、大学に若者を吸引できない理由を制度に押しつけているようでは大学医学部は世の中から無用扱いされかねない。どこの大学も東大、慶應、京都と同じでありたい、という金太郎飴志向だから世の中の期待に応えられないし、良い臨床医を送り出すことは当然力及ばずと言うことになる。

しかし大学でも多くの研修医を集めているところもあり、そこに共通するのは若者を受け入れて熱心に教育しようというファカルティーがある。それが出来ない大学人が事実を歪曲して、折角スタートした医療改革にブレーキをかけているのは如何なことか。
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