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ヒマラヤ・トレッキング=⑤カンチェンジュンガ・トレッキング(10月26日) [カンチェンジュンガ]

カリ・カルカからシンチェワ・バンジャン(カレ・バンジャン)へ

(10月26日(木))
そろそろ日にち、曜日の観念が希薄になりはじめた。6時に起床7時半には出発。朝ご飯はお粥とワカメのみそ汁、ゆで卵など日本食だ。幸い昨日体調を崩した仲間も元気になったので、先に進むのは問題無さそう。乾期なのだが水蒸気が既に上がってすっきりした青空ではなく、一寸白みがかった空だ。幸い遠くにカンチェンジュンガとカブルーの山を望める。

尾根の中腹を過ぎるようにして先を進む。ずーっと先まで今日のルートが確認できる、オープンな景観の中を進む。




相変わらず下ったり登ったりの繰り返し。昨日とほとんど変化がない。日本の山登りとほとんど変わらない景色に懐かしさがある反面、ヒマラヤに来たという実感からはほど遠い。まるで奥秩父、南アルプスを歩いている錯覚さえ覚える。


尾根の鼻を越えて先に進むと一寸した集落がある。9時半テンベワのまちに着く。蝉が騒々しいぐらいに競い合って鳴いている。日本の蝉とは違って鳴き声には特色がない。ニーニー、アブラゼミ、クマゼミ系で、ミンミンとかオーシンツクツク系ではない。この辺りは未だ農業中心の環境だがさすがに標高から米は出来ないので専ら粟が生産されている。丁度粟の実が色付きを待っている。ここは学校もあるこの一帯の中心地。標高2000Mだ。ここから深く切れ込んだパワコーラ(コーラは川を意味する)に向かって一気に急降下。そしてその先には一気の登りが待ちかまえている。10時半段々畑の途中にある草地で昼飯。

近くの農家に行って水をもらい食事の準備が始まる。今日の昼ご飯はコンビーフの揚げ物、空豆の醤油煮、カリフラワーのマヨネーズ添えとサンドイッチ。地元の人が時々登ったり下ったりしていくが、不思議そうにすることもなく素っ気なく通り過ぎていく。11時45分出発。最下点(1435m)のパワコーラに架かる吊り橋を渡り直ぐにジグザクの登りだ。沢を吹き上げてくる風が冷気を運んで来てくれる。この汗だくの歩行にとっては救いだ。日本の渓流登りとなにも違わない雰囲気だ。一気に高度を稼ぐと平坦なところにチョータラがありそこで休憩だ。12時30分。しばらく上り下りの連続で景観には大きな変化はない。
2時だろう後ろを振り返ると遙か遠くの中腹にラリカルカが見えた。大きなダンダの中腹を移動してきたことが軌跡として確認出来る。2時半、クンザリの集落を通る。しばらく平坦なトレイルだったが、ここからは尾根の乗越を目指して登りになる。ゲートを潜っていよいよシンチェワ・バンジャン(2149M)の集落に入った。トレイルは集落を繋ぐ道に合流し、その両側には十数軒の家があるが、我々は左に折れてその左手にある平坦な場所が本日のテント場になる。道端でゴザを敷き手動ミシンを操作して縫い物をしている職人がいた。きっとこの辺では機械操作できる優良技術者なのだろうか。すでに幕営の準備が始まっていた。尾根からは天気さえ良ければカブルー(7353M)、カンチェンジュンガ(8586M)が見えるはずだが、今日は雲が上がっていて見ることは出来なかった。明日には是非見せて欲しい。
仲間3人は残念ながらここを最後に引き返しすことになった。楽しみにしていた計画がアプローチの時間見積もりの誤算で不可能になってしまった憤りを抑えながらの下山になる。計画の杜撰さはガイドの調査不足が全ての原因だが、この企画をした自分としても後ろめたい気分になる。彼らとの明日の別れがどんな風になるのか気掛かりだ。


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