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医師不足って本当? [医療]

医療崩壊の声に押されて医師不足を解消ー医学生の定員増、そして民主党では医師を1.5倍に増やすと主張している。確かに医師数が十分とは思えないが、軽率に単純に増加することで医療崩壊が止められると思うのは早計だ。

まずは現行の医療システムに問題がないのか、その点がほとんど議論がされていない。医師(勤務医)が医師でなければ出来ない行為に集中しているのだろうか。医師免許が前提としない行為に忙殺されていないのだろうか。看護師に任せられることを医師がさせられている、あるいはそれを敢えて医師の権威として拘っている。看護師は精神看護という美名のもとで限りなくその行為を制限的に縛っている、それぞれが従来の立場に拘泥して変革を求めない。

法改正無くしても、NP,MAを育成すれば今では医師の領域と云われている部分もカバーできるはずだ。チーム医療と言う言葉はあちこちで聞こえてくるが、それを真剣に受け止めているとは思えない。表現とは裏腹に過去のパターリズムという権威や、リスク回避と思われる看護領域を限定する声、そんな体制を擁護しているのは誰なんだろうか。

世の中の常識から見ても時給に見合った仕事の分担があって然るべきだ。医療界の常識という価値観をリセットして良い医療実現のために何が必要なのか、小異を捨てて大同についてもらいたい。

さらに日本の医療機関の柱になっている公立病院、公的病院には行政からの不必要な介入と無関心、無理解がどれだけ医療をむしばんでいるのか問われなければならない。ある地方自治体病院では定員法があるから7対1看護を実現しようとしても増員が拒否され、独法化を控えて建て替え費用を抑制しようとしても、地方の建設業者との談合で倍の建設コストを他人事のように押しつけてくる、こんな税金泥棒行為を許しているのでは、言語道断だ。無能な官からの呪縛から解放すべきだ。

同時に海外比較からも明かな異常な数の外来患者が押し寄せる現実をどのように見ればいいのか。患者側のコンビニ診療を抑制する手段を講じることでも医師必要数が減るはずだ。柏原市で起きたような極限が起きて初めて市民が医療を守る意識が醸成される例に習えでは落ちるところまで行かなければダメという話になる。その手前で食い止めなければならない。

このように今すぐに手を打つことでいくらでも医師不足を解決する手段が残されている。さらに開業医が果たすべきかかりつけ医としての機能がスキルに裏付けられれば安心して地域住民はまずは開業医を訪れるはずだ。開業医のスキルを裏打ちするような制度=取りあえず開業条件として地域医療に何年か携わる=を設けることで漸次前進して行ける筈だ。
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