SSブログ

インダス川を遡行して・・ナンガパルバットとバツーラ⑯完 [ナンガパルバットとバツーラ]

11日(土)ベシャームからイスラマバードへ

DSC_2583a.jpg辺境地区にしては立派なホテルで一夜を過ごした。錆水もあったがバスタブでの風呂にも入れたし、十分とは言えなかったが冷房も効いていた。出発までの時間、ホテルにある土産物店を覗いてみる。イスラマバードに行ってしまえば、俗っぽい土産になるだろう。少しでも現地らしい土産物は無いかと物色する。怪しげだったがムガール帝国時代の絵と手織りのコースターそしてようやく見つけたトレッキングガイドを買い求めた。

8時40分にはベシャームを出発する。今日も一日がかりでイスラマバードまでの300KMを走る。カラコルム街道は昨日の断崖絶壁から穏やかな雰囲気に変わった。パキスタンはネパールに比べれば開発が進んでいるが、それでも家畜の存在はきわめて大きい。ちなみに山羊とロバは6000ルピー(12000円)、牛が15000ルピー、水牛が30000ルピーそしてヤクが50000ルピーが相場だそうだ。街道の両側の山奥にまで集落が広がっているが、道路の整備は行われていないため移動には全てロバに依存している。

9時20分タコットの町に入る。ここからイスラマバードまで265KM、カラチまでは2000KM弱、北京までは5000KM強の距離の位置にある。ここでインダス川を対岸に渡る。橋の両端で検問がある。

タコットからはインダスの流れから離れ、チャッタル川に沿ってチャッタル峠を越えてマンセラに向かう。街道の随所に山羊の集団が待機している。今日は山羊の出荷日と言うことで展開されている景色だ。10時バタグラムの町を通過。町中がごった返している。食料品、衣料店、薬屋、靴屋等々一睡の隙間もない賑やかさだが、全てが男性ばかりで女性の姿は視界に入らない。異様な景色に改めて驚愕する。
R0011738a.jpgこの一帯から先はカシミールの大地震の被災地でもあり今でも義援金を受領するために銀行の窓口に行列が出来ていた。日本からの援助の現地事務所もあって復興は震災以来数年経っているにしては遅々としている印象だ。震源地のカシミールからは200KM離れているのだが、構造の脆さが被害を大きくしている。

この一帯は緑の豊かな森林もあり日本の農村とも似通った風景にホッとする。棚田もあって稲が植えられている。10時40分チャッタル峠を越えてその先にあるロッジでお茶を飲む。養蜂の箱があちこちに置かれている。さらに下っていくとたくさんの養鶏場がある。12時過ぎにはマンセラの町を通過、S字カーブの連続を下るとアボッダバードだ。1時20分町中にある中華料理店に入る。立派なレストランでメニューも豊富だし、味もそこそこ。2時半には出発。町中は車と人で相変わらずごった返している。渋滞の中を縫うようにして走り、市街地を抜けると混雑も緩和され、速度も上げて先を急ぐ。

ハリプールでカラコルム街道と別れてタキシラに向かう。タキシラはガンダーラの中心。今日は時間が無いので明日にでも仏教遺跡やアレキサンダー大王時代の遺跡を見に来よう。アジアハイウエイに入り、イスラマバードを目指す。イスラマバードはラワルピンジの隣にある首都。完全な計画都市として作られた。整然とした区画にはまだまだ空き地がある。中心に近づくに従って商店やオフィスが並び、街路樹も大きく繁茂し美しい都市景観を作っていた。4時過ぎにはホテルアンバサダーに着く。
R0011742b.jpg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。