メラピーク(6654M) アマラプチャ・ラ(5845M)を目指して [メラピーク]
BC(5315M)を目指して
11月5,6日
体調は絶不調。一層咽頭炎が増悪し、昨晩も横臥すると痰が喉を塞ぎ息苦しく、睡魔と戦いながらしかし熟睡することが出来無い。苛々するも解決の目処が立たない。そのうえ食欲も著しく後退してしまった。今朝は食事を取る気分にならなかったのと、レストデイでもあるので朝御飯は抜いた。
天気は問題ない。
ここからはメラピークの頂上を見ることは出来ないが、そこに向かうトレイル、なだらかな雪のスロープが見える。
レストデイを利用して明日からのザイルワーク、ユマール、エイト環を復習する。何度も経験しているのだが、意外と忘れている。体調不良なのでトレーニングですら体力を消耗してしまう。
実はここのロッジにWIFIがあった。病状の悪化を防ぎたいので藁をも掴む気持ちで知り合いのSドクターにメッセンジャーを使って問い合わせた。そう時間がかからないうちに返信が来た。手持ちのステロイドを服用してみたらとの助言で服用を始める。日頃から僻地医療の問題を聞き及んでいたので、まさにこのような対応が遠隔診断の一つの解決法だと思いが及んだ。確かに遠隔診断が診療報酬の対象になったとも聞いていた。
11月6日
今日はBCに登る。高度差は300M程度なので高度差はそれほどではないが、急峻な雪のスロープを登らなければならない。ゆっくり登ろう。
9時50分俄にけたたましい響きが静寂な世界を中断した。レスキューヘリの到来だ。高山病患者が出たのだろう。数人の白人が乗り込んで去って行った。ヒマラヤでは頻繁にある光景だが、しばしば保険を悪用して疑似患者が下山に利用しているとも聞く。
10時半にはモレーンをトラバースしてフラットな地形になる。
メラピークへのトレイルが望める。
いよいよ眼前に迫る雪渓を登る。
ここでトランポンを装着し、ザイルでガイドにリードして貰う。
最初は急登が続く。上部に近づくと傾斜が緩くなり緊張感が緩む。
雪渓を乗越て反対側にあるBCに一気に下る。
BC(5315M)のキャンプサイトに。多くのテントが幕営されている。
累積上昇高度197M、累積下降高度55M
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