2012年10月23日(火)
チュクン(4730M)を目指して

(画像をクリックして掌になる画像は拡大します)
左手タブチェ・ピーク(6495M)を背景にチョルテンがシルエットになって浮き彫りになっている。そのチョルテンはエベレストに挑戦し夢破れて亡くなった霊を祭っている。その左手にはチョラチェ(6335M)がつながる。進行方向にはヌプチェ、ローチェも浮き立っている。快晴の朝だ。

ここからはトレイルが二手に分かれる。左手斜面を登りロブチェ(4910M)を目指すトレイルとまっすぐ進んでチュクンを目指すトレイルだ。ロブチェを目指すトレッカーが数人の塊になって登っている姿が見える。我々はまっすぐ進路を取る。このトレイルはマイナーなコースで、アイランドピークのエクスペディションを目指す人、チュクンリ(5550M)を目指す人、それと我々のようにコンマ・ラ(5535M)がこのトレイルを行く。予定ではチュクンまでのトレイルは4時間の行程と聞いた。

ゴラクシェプを目指すトレイルには昨日ペリチェへ分岐したトレイル、そしてここで分岐するトレイルがメインだが、実際にはペリチェ経由のトレイルはしばしば強風に遭遇することが多いので、大部分のトレッカーはディンボチェ経由を選ぶらしい。

チュクンからコンマ・ラ越えはさすがにゾーキョは越えられないので、チュクンまで同行したらもう一度ディンボチェへ戻り、メインルートを使ってロブチェで合流することになる。この先は数日の食事とテントだけの搬送になる。ゾーキョも身軽な搬送になるので一息入れることが出来るわけだ。


8時過ぎに出発する。今日は300M余の登りになる。急登はほとんど無く、負担は少ないと聞いた。イムジャ・コーラに沿って左手を登る。8時40分稜線越えに小さくマカルーが望める。10時ちょっと前に4600m地点で小休止をする。アマダブラムがすぐそばに見える。雪と氷に覆われた山はヒマラヤ襞の屏風が見事だ。10時15分小さな小屋があるドーソ、そして11時にはチュクン(4730m)に到着する。予定よりは早い到着になった。


   (タブチェ)

   (ハマラプチェピーク)
ここからはアイランドピーク(6189M)へ繋がるトレイルがある。アイランド・ピークは雪山ではあるが、ピークハントするピークとしては手軽に出来る山だ。ダワさんからはいずれは行きましょうとも云われていた。
その手前には氷河湖としては巨大なイムジャ湖がある。地球温暖化で氷河湖の決壊が話題になるが、その動向を日本の学者が調査しているところ。融水量が増加すると下流にある集落が洪水で想像つかない被害が及ぶと危惧されている。チュクンはそんな危機を潜在的に抱えているとは思えない穏やかな地形になっている。

    (夕陽に映えるアマダブラム)
明日はチュクンリ(5550M)を往復して一日ゆっくりの日になる。