この度の衆議院選挙では自民党の小選挙区得票率は43%だったのに議席占有率は79%に及んだ。この傾向は前回の選挙でも明らかになった現象である。民意を反映という本来の選挙の目的とはあまりにもギャプが生じている。残念ながらこの問題点を指摘するマスコミの声はほとんど無い。世論にもそれを問題視する声が小さい。

最高裁が定員割りで違憲を指摘しているが、小選挙区選挙の制度の問題の方がもっと不公平であることだ。

さらに選挙の質の低下は小選挙区では顕著で国より地域に傾斜した主張が叫ばれ、ポピュリズムに走りやすい、その時の気分で世間受けを狙った主張が叫ばれて世論は単純に乗せられて動いてしまう、烏合の衆化に不安を感じるのは私だけであろうか。

尖閣や竹島では中国、韓国と正面対立を叫んで選挙公約をしながら、すでにその矛を降ろそうとしている。民主党はマニフェストを反故にして大敗を喫したが、自民党というか安倍総理は同じ事をしていることになる。否、民主党は政権経験無しの無知から純粋に掲げた幼さであったに対し、今回の自民党は確信犯である。

国債を無秩序に日銀に保有させるという「青天」にして国民受けのいい放漫財政に走る恐怖に誰がブレーキを踏むことが出来るのだろうか。心地よい言葉と政策におぼれて将来に禍根を残さなければ良いのだが。、