2016年11月14日(土) フィリム(1570M)へ
ジャガットはブリガンダキの川面と同レベルに広がるガオンだ。トレイルは川にどんどん浸食されて崩落している。この先このトレイルはどんなことになるのだろうか。それどころかこのキャンプサイトだっていずれは浸食されてしまいのかも知れない。
ガオンの入り口で幕営したので、ガオンの中に進む。しばらくするとチェックポストがある。そこで手続きを終えて先に進む。
ガオンを過ぎると小さなコーラを吊り橋で渡る。
数百メートルの高度差を高巻きして下ると長閑なトレイルだ。
ようやくヒマラヤの山塊が遠望できる。
今日のランチはフィリムだ。斜面を利用した耕作地が広がって大きなガオン。コックさんが食事の用意をする段になって場所代でもめ事が起きる。強欲な女将が法外の料金を請求してきたのだ。コックさんと女将との争いが村人を集めることになる。人だかりの中、丁々発止のやり取りに群がる村人ははやし立てる。結局は人だかりの応援もあって女将は不承不承折れた。おそらく地元民の間でも強欲と嫌われていたのだろう。決着ついたのにぶつぶつ愚痴を言い続けていた。
ここで思いがけない椿事が起きた。食事が終わってのんびりしているとキッチンボーイの一人が激しい腹痛で大騒ぎとなった。至急医者探しだ。本当に医者がいたのかどうか、薬を貰って帰ってきた。確かに本人の足取りは千鳥足で重傷のようだ。原因を確かめたところ、ニラに似た草を食べたらしい。水仙の一種でニラにそっくりなので食べてしまったらしい。料理を作るのが専門のはずなのに迂闊なことだ。でも地元でもしばしば同じことが起きているらしい。
ガイドは彼の状態を考えて急遽フィリムで幕営することに変更した。おかげで午後はゆっくりの休養になる。
ポーター達も思いがけない余裕が生まれたので、洗濯や水浴びをして一息入れる。私も目の前にあるロッジでホットシャワーを利用することが出来た。普通ならこんなタイミングでシャワーを使うことができないので、怪我の光明と言うことか。ただ、日程への影響が気掛かりだが。