世界にはいろいろ巡礼の旅がある。サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼や出羽三山での修験道、四国巡礼などなど。私にとってはいまやヒマラヤやカラコルムが巡礼のように思えてきた。「Because it is there」と言う名言もあるが、正直言って辛い思いをして何故何度も行きたくなるのか分からない。天空に棲む神との出合いを希求しているのかもしれない。理屈抜きで「空」の心境にはなれる。損得抜きの世界だし、自然の恵みや怒りをそして人の優しさ、生かされていることも実感する。自然からどんどん遠ざかっている毎日からの逃避かもしれないが、実に清々しい。