平成28年11月24日(木) ダトパニへ
今回のトレッキングは2つのパス越えだが、とりあえず前半の5000M超越えは今日で一段落になる。数件のロッジのあるゴアは快適なキャンプ地だった。
しばらく平坦なトレイルを進むと、一気の急下降が始まった。このあたりでは未だ自動車道の整備は全くされていない山岳道だ。
しばらく行くとトレイルは左手に下りていたが、見にくいところにちょっとした注意書きがあった。現地語なので分からなかったが、右手に行けとの指示だった。
しばらく藪漕ぎのなかを登ると工事中の自動車道に出る。ふたたび退屈な自動車道の歩行だ。
突然下の方から声が聞こえてきた。なんと後続のポーターがさっきの注意書きに気がつかず旧道に入ってしまった。旧道は途中で土砂の中に埋没して先を失っていたのだ。戻ってトレイルに戻るか土砂崩れの急登を覚悟するのかの判断になったが、彼らはその急登を選んだ。土砂崩れの足場はバランスを奪う危険がある。上部にいた仲間がザイルを出して投げ下ろしなんとか合流できた。
グループはいつも一緒に移動はしない。それぞれのペースで目的地に向かう。ポーターといえども力量に差があるし、与えられた荷物にも差があるので。グループがばらけることでこのようなトラブルはしばしば起きる。数回遭遇したことがあるが、事なきを得て今までは大事になってない。
2時間半後には目的地ダトパニのガオンが視界に入る。
ガオンに近づくと賑やかな音曲が鳴り響いている。何事かと尋ねると結婚式が対岸の崖上で行われいるとのこと。
今回は葬式といい結婚式といい、当地の風習を見られる僥倖に出会えた。
マルシャンディコーラに架かる吊り橋を渡って右手のロッジの庭先でキャンプだ。ダトパニのガオンの一番奥地のはずれにある。若者の行き来が多いので何かあるな、と先にある建物を覗くとなんとビリヤード場になっていた。喧噪にはちょっと不満も起きそうだが、時間制限があるので安心して欲しいとのことだった。
久しぶりのエンジン音がなにげに懐かしい。ダトパニはアンナプルナ・アラウンドで必死になってトレッキングをした際のガオンだ。その時はベシサハールから数日がかりで辿り着いた。この様変わりぶりに時代の流れを実感。その時はこのガオンは通過しただけだ。

ダトパニでは一日レストデーだし、マナンまではジープでの移動になるので休養が出来る。
今日は累積上昇高度227M、累積下降高度734M、7KMのトレイルだった。