12月4日(木) ダラカルカへ


当初の予定ではタシガオンで一日休養してからウンシサ(3410m)を目指すことになっていたが、ここから3日間急登が続くのでここでの休養を返上してウンシサの手前にあるダラ・カルカまでに変更して、急登の負担を軽減することにする。

早朝には霧雨も降り先行きの不安もあったが、さいわい晴れは期待できないものの悪天にはならない感じだ。

いつものように8時に出発。キャンプサイトからトラバース気味に鬱蒼とした樹林帯を高度を上げていく。巨木の多い樹林帯で曇り空ということもあって凌ぎやすい。途中で巨木を製材してる数人の作業員がのんびりとのこを挽いている。ナマステと声をかけても顔を上げるわけでもなく、無表情で作業と続けている。

さらにコーラを渡り登り続けると明るい空の光が差し込む稜線にでる。9時にオーシーサに着く。今日はゆっくりした行程なのでコーヒーブレーク。その一帯では広くはないが耕作がされていて、牛の臭いと啼き声が聞こえてくる。

9時40分出発。ここからは稜線を越えて先に進む。樹林はあるもののじょじょに頭上は空を仰げる明るいトレイルに変わり、高度を上げていく。11時ごろ、おおよそ2800mの高度になるが、曇っていることもあり空気がひんやりと肌寒さを感じるようになった。周囲の樹林も巨木が少なくなり、シャクナゲの群生に変化してきた。

九十九折の急登が続き、11時30分にダラカルカに着く。今日のキャンプサイトだ。小屋は一つだけ使える。そこがドルチさんの炊事場に早変わり。もう一つの小屋には鍵が掛かって入れない。いずれにしてもここは通過地点でしかないので宿泊地というよりバッティー程度なのだろう。

ここはちょっとしたテラス状になっていてその突端に私のテントが張られる。登ってきたルートを見返せば晴れていれば見晴らしの良い場所なはずだ。

さすがに夕方になると曇っていることもあってますます肌寒くなる。ポーター達が山に入って枯れ木を集めてきて焚き火が始まった。手際よく着火して煙を上げて炎が立ち上る。私も焚き火の脇に陣取って暖を取る。風向きによって火花が飛んできたり、煙にむせたりしながら夕食を待つ。